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現場に入って開発する(FDE)とは

FDE(Forward Deployed Engineer)とは、技術者がお客様の現場に入り、要件定義から開発・運用までを担う関わり方です。外部に開発を頼むほかの形との違い、契約の形、向いている場面を、はじめての方向けに説明します。

この記事の要点

  • FDEは、現場で業務とデータを見ながら、何をつくるかを決め、つくり、使われるところまで関わる関わり方です
  • 作るものが最初から決めきれないAIの開発や、いまのシステムとのつなぎ込みが多い仕事に向いています
  • 当社のFDEの契約は、仕事の完成ではなく業務を行うことを約束する準委任契約です

FDEとは、技術者がお客様の現場に入り、課題の整理と要件定義から、開発、運用までを担う関わり方です。FDEは Forward Deployed Engineer の略で、「前線に出て働く技術者」といった意味です。作るものを外で決めて納めるのではなく、使う人のそばで、何をつくるかを決めるところから関わる点に特徴があります。

この記事では、FDEについてよくある疑問に、順に答えていきます。用語の短い説明は、用語集のFDE(Forward Deployed Engineer)にもまとめています。

なぜ、現場に入る必要があるのですか

AIや業務のシステムは、現場の細かな手順や例外、実際のデータの姿によって、出来が大きく変わるためです。会議室で聞いた業務の説明と、実際の作業には、たいてい違いがあります。

たとえば、書類の読み取りを自動にしたい場合でも、届く書類の書式、手書きの多さ、確認する人の手順、登録先のシステムの決まりなどは、現場で見てはじめて分かることが少なくありません。現場に入れば、使う人と同じ目線で課題をつかみ、その場で確かめながら進められます。

AIは試してみないと精度や使い勝手が分からないため、つくりながら決めていく場面が多くなります。試作と改善を短い間隔でくり返すには、使う人との距離が近いほうが進めやすくなります。

FDEは、どのように進めるのですか

現場に入り、その場でつくり、いまのシステムにつないで動かし、手順と知識を社内に残す、という流れで進めます。

まず、お客様の業務の場に入り、使う方と同じ目線で課題をつかみます。次に、要件を決めながら、試作と改善を短い間隔でくり返します。できたものは既存のシステムにつなぎ、運用まで受け持ちます。最後に、手順と知識を社内に残し、社内の方が自分たちで運用や改善を続ける形(内製化)への移行も支えます。

FDEの進め方

現場に入る業務の場に入り、使う方と同じ目線で課題をつかむ
その場でつくる要件を決めながら、試作と改善を短い間隔でくり返す
つないで動かす既存のシステムにつなぎ、運用まで受け持つ
社内に残す手順と知識を社内に残し、内製化への移行も支える

現場に入ってつくり、手順と知識を社内に残すところまで関わります

要件定義とは、システムで何ができればよいかを決める作業です。FDEでは、要件定義を最初に一度で終えるのではなく、試作を見ながら少しずつ確かにしていくことがあります。要件定義の基本は、要件定義で決めること:はじめての方へで説明しています。

開発を外部に頼むほかの形と、何が違いますか

違いは、何をつくるかを決める段階から、使う人のそばで関わる点です。

外部に開発を頼む形には、作るものを先に決めて完成を任せる受託開発や、チームを一定の期間確保して一緒に作り進めるラボ型開発があります。違いは受託開発とラボ型開発の違いと選び方で比べています。FDEは、作るものが決まる前の、課題の整理の段階から現場に入り、つくった後の運用まで続けて関わります。

一般的な客先常駐と、何が違いますか

決められた作業をこなすことではなく、専門家として課題の解決に向けて提案し、成果が出るところまで関わる点が違います。

一般的な客先常駐では、一人で現場に入り、決められた範囲の作業を行う形が多く見られます。当社のFDEは、社内の技術者・コンサルタントと連携し、チームで進めます。目指すところも、決められた作業の完了ではなく、つくったものが使われ、お客様の課題が解決するところまでです。働く側から見た違いは、採用情報のFDEという働き方のページに表でまとめています。

契約は、どのような形になりますか

当社のFDEは、準委任契約で承ります。準委任契約とは、仕事の完成ではなく、業務を行うこと自体を約束する契約です。作るものを決めながら進めるFDEの進め方に合った契約の形です。

請負契約との違いはシステム開発の請負契約と準委任契約は、何が違うかで、働く人への指示の出し方の違いは用語集の労働者派遣と業務委託の違いで説明しています。契約の細かな取り決めは、個別の内容によって変わるため、必要に応じて弁護士などの専門家にご相談ください。

どんな場面に向いていますか

作るものを最初から決めきれない仕事や、いまのシステムとのつなぎ込みが多い仕事に向いています。

  • AIで何ができるかを、実際の業務とデータで確かめながら進めたい
  • 試しに作ったもの(PoC)を、本番で使える形にしたい
  • 基幹システムやSaaSなど、いまのシステムとつなぐ部分が多い
  • つくった後の運用や改善も、続けて任せたい
  • いずれは社内で運用できるよう、手順と知識を残したい

反対に、作るものと仕様がはっきり決まっている場合は、範囲を決めて完成を任せる形が合うこともあります。まず専門家に相談しながら少しずつ進めたい場合は、月単位で時間を使う形もあります。どの形が合うかは、ご相談の内容と社内の体制で変わります。試しで終わらせないための考え方は、AIの試し(PoC)で終わらせないためにもあわせてご覧ください。

頼む前に、何を準備すればよいですか

困っている業務と、その業務にかかわる人、使えるデータの3つを整理しておくと、始めやすくなります。

  1. 困っている業務と、変えたいこと(時間がかかる、人によって差が出る、など)
  2. その業務を担っている人と、話を聞ける窓口
  3. 業務で使っているシステムとデータ、外に出してよい情報の範囲

すべてがそろっていなくても構いません。現場に入ってから一緒に整理することも、FDEの役割の一つです。

当社のご支援

アメリア・テクノロジーの現場に入るチーム(FDE)は、課題に合わせてエンジニア・コンサルタントでチームを組み、要件定義、設計、開発、既存システムとの連携、運用・改善、内製化の支援までを担います。場所は、お客様先、またはリモートとの組み合わせで、料金は体制と期間に合わせてお見積りします。プロジェクトやAIタイムシェアとの組み合わせ方は、関わり方のページをご覧ください。

  • FDE
  • 準委任契約
  • 内製化
  • 開発の進め方

この記事に出てくる用語

この記事を書いた人

桐谷 彰人 取締役COO

システムエンジニアとして、ビジネスモデルの策定から要件定義、開発、コードレビューまでを担当してきました。運送管理、飲食業向けのDX、ECサイトなど、さまざまな業界のシステム開発に携わっています。

このコラムは一般的な情報の提供を目的としたもので、個別の状況への助言ではありません。製品・サービスの名前と内容は、記事の更新日の時点のものです。

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