最終更新日:
AI推進法とは、AIの研究開発と活用を進めるための、国の基本的な考え方と推進の体制を定めた日本の法律です。
正式な名前は「人工知能関連技術の研究開発及び活用の推進に関する法律」(令和7年法律第53号)で、内閣府は「AI法」と呼んでいます。2025年5月28日に成立し、同年6月4日に公布されました。内閣に人工知能戦略本部を置くことや、人工知能基本計画を作ることを定め、2025年9月1日に全面施行されました。
基本理念として、AIの研究開発と活用の推進とあわせて、不正な目的や不適切な方法による利用で権利が侵害されることを防ぐため、透明性の確保などを掲げています。AIを事業で使う「活用事業者」には、活用に努めることと、国や地方公共団体の施策に協力することが責務として定められています(第7条)。
罰則で特定の使い方を禁じる法律ではなく、国が指針を整え(第13条)、権利の侵害が生じた事案を調べて、事業者への指導や助言、情報の提供を行う(第16条)形をとっています。指針などの中身は内閣府の公式の情報で確かめてください。個別の判断については、弁護士などの専門家にご相談ください。
関連する法令・指針(参考情報)
- 法令
AI推進法 第3条(基本理念)
AIの研究開発と活用を進めるうえでの基本理念を定めています。不正な目的や不適切な方法で行われると、犯罪への利用、個人情報の漏えい、著作権の侵害などを助長するおそれがあるため、過程の透明性の確保などの施策を講じるとしています(第4項)。
- 法令
AI推進法 第7条(活用事業者の責務)
AIを事業活動で活用しようとする者(活用事業者)は、AIの活用による事業活動の効率化・高度化や新産業の創出に努めるとともに、国と地方公共団体が行う施策に協力しなければならないとしています。
- 法令
AI推進法 第13条(適正性の確保)
国は、AIの研究開発と活用の適正な実施を図るため、国際的な規範の趣旨に沿った指針の整備などの施策を講じるとしています。
- 法令
AI推進法 第16条(調査研究等)
国は、AIの動向の情報を集め、不正な目的や不適切な方法による研究開発・活用で権利利益の侵害が生じた事案を分析して対策を検討し、その結果にもとづいて、事業者などへの指導・助言・情報の提供などを行うとしています。
- 法令
AI推進法 第18条
政府は、AIの研究開発と活用の推進に関する基本的な計画(人工知能基本計画)を定めます。計画の案は人工知能戦略本部が作成し、閣議の決定を経て公表されます。
法令は2026年10月21日時点の内容です。要旨は当社がまとめたもので、条文・判決・指針の全文ではありません。個別の事案への当てはめは、弁護士・社会保険労務士などの専門家にご確認ください。表記の決まりは法令・指針の参考情報と凡例をご覧ください。
関連する用語
- AIガバナンスAIを安全に、適切に使うために、社内の方針や体制、ルール、確かめる手順を整えて運用することです。
- 生成AI文章や画像、音声、プログラムのコードなどを、指示に応じて新しく作り出すAIです。
- AI(人工知能)判断や予測、言葉の理解など、人が頭の中で行っている知的な作業を、コンピューターで行えるようにする技術の総称です。
- CIO・CTOCIOは会社の情報システムとIT戦略、CTOは製品やサービスを支える技術に責任を持つ役員を指す言葉です。
- TCO(総保有コスト)システムなどを導入してから使い終わるまでにかかる、費用の全体です。
- DX(デジタルトランスフォーメーション)デジタルの技術とデータを使って、業務の進め方や製品・サービス、事業のあり方そのものを変えていく取り組みです。